不動3番から吉野川沿いを西へ約30キロ。三好市池田町の箸蔵山(はしくらさん)山頂に、壮大な伽藍を構える不動4番・箸蔵寺(はしくらじ)があります。
ここは「金毘羅奥の院」として有名ですが、不思議な瑞気(ずいき)に導かれた弘法大師が開いた伝説の地。
守り本尊「光網勝童子(こうもうしょうどうじ)」と共に、毎日欠かさず行われる護摩祈祷の炎が、人々の災いを除き、福を招く祈りの聖地です。
| 山号・院号 | 宝珠山 金毘羅奥の院(ほうしゅざん こんぴらおくのいん) |
|---|---|
| 寺名 | 箸蔵寺(はしくらじ) |
| 宗派 | 真言宗御室派 |
| 御本尊(不動) | 金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん) |
| 守り本尊(童子) | 光網勝童子(こうもうしょうどうじ) |
| 御真言(童子) | オン ソバロギ バッタバッタ ソワカ |
不動4番・箸蔵寺の歴史と縁起
天長5年(828年)、弘法大師がこの山に登った際、山頂に漂う不思議な瑞気に導かれ、金毘羅大権現の神託を受けました。大師は七堂伽藍を建立し、自ら刻んだ金毘羅大権現の像を安置したと伝えられています。
地元には「天狗の箸運び伝説」が語り継がれています。大師が山で修行中、食事のたびに讃岐(金刀比羅宮のある象頭山)から天狗が飛んできて、箸を運んでくれたというのです。
この「箸を運ぶ」という不思議な縁から、使われた箸をこの地に納めたことが「箸蔵寺」という名前の由来となり、現在でも「箸蔵の金毘羅さん」として広く親しまれています。
境内の見どころ:童子と盛大な箸供養
ロープウェイで登る山上の境内は、荘厳な空気に満ちた別世界です。
1. 守り本尊「光網勝童子(こうもうしょうどうじ)」
箸蔵寺が担当する三十六童子は、第4番目の「光網勝童子」です。
その名の通り、光の網ですべての衆生を救い取るとされる慈悲深い童子です。御真言「オン ソバロギ バッタバッタ ソワカ」を唱え、悩みや苦しみを網ですくい上げてもらいましょう。
2. 重要文化財と「箸供養」
境内には、国指定重要文化財である本殿や護摩殿など、6棟もの貴重な建造物が立ち並び、神仏習合の歴史を今に伝えています。
毎年8月4日には、盛大な「箸供養」が行われます。使い終わった箸に感謝して焚き上げる柴灯大護摩(さいとうおおごま)の炎が燃え上がり、法螺貝の音が響き渡る中、火渡り修行が行われる様子は圧巻です。
3. 除災招福のご利益
金毘羅大権現と不動明王の力により、災いを除き、福を招く「除災招福」のご利益があるとされています。
毎日朝夕欠かさず行われる護摩祈祷は、このお寺の信仰の厚さを物語っています。ぜひ護摩殿での祈りに立ち会ってみてください。
御朱印・納経について
参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、光網勝童子のお姿が描かれています。
アクセス・駐車場・参拝案内
- 所在地: 徳島県三好市池田町州津蔵谷1006
- 電話番号: 0883-72-0812
- 交通機関: JR土讃線「箸蔵駅」からロープウェイ乗り場まで徒歩数分。ロープウェイで山頂の本坊前まで約4分です。
- 駐車場: あり(無料)。ロープウェイ山麓駅に広い駐車場があります。
- 次の不動札所へ: 第5番「密厳寺(みつごんじ)」までは約7km。車で約15分ほどの距離です。
まとめ:天狗伝説と炎の祈りが息づく山
不動4番・箸蔵寺は、天狗の伝説と毎日の護摩祈祷が交差する、エネルギーに満ちた聖地です。 光網勝童子のご加護を受け、山頂からの絶景と澄んだ空気に触れれば、心身ともに清められることでしょう。