不動5番から吉野川を下り、三好市井川町(いかわちょう)へ。国道192号線から少し山側に入った高台に、不動6番・不動院(ふどういん)があります。
山門には「秀盤山(しゅうばんだん)」という立派な扁額が掲げられ、境内からは吉野川対岸の山並みを一望できます。
ここには「錐揉(きりもみ)不動」という珍しい名前のお不動様と、守り本尊「計子爾童子(けいしにどうじ)」が祀られ、篤い信仰を集めています。
| 山号・院号 | 秀盤山(しゅうばんだん) |
|---|---|
| 寺名 | 不動院(ふどういん) |
| 宗派 | 真言宗御室派 |
| 御本尊(不動) | 不動明王(ふどうみょうおう) 通称:錐揉不動(きりもみふどう) |
| 守り本尊(童子) | 計子爾童子(けいしにどうじ) |
| 御真言(童子) | オン カク マリ ソワカ |
不動6番・不動院の歴史と縁起
不動5番・密厳寺から引き返し、吉野川に架かる三好大橋を徳島市方面へ左折すると、右手に「秀盤山」と書かれた山門が見えてきます。
このお寺のご本尊である不動明王は、平安時代後期に新義真言宗の祖である興教大師・覚鑁(かくばん)上人が彫刻した霊験あらたかな仏像と伝えられています。
かつては和歌山県九度山村にあったお寺から、寺号と共にこの地へ移転・安置されました。
本尊の不動明王は「錐揉(きりもみ)不動」と呼ばれています。これは、錐で揉むように鋭く、そして確実に、人々の悩みや災いを穿(うが)ち、取り除いてくれる力強さを表していると言われています。
本堂は平成19年5月に落慶した比較的新しい建物で、檀信徒の厚い信仰によって支えられています。
境内の見どころ:童子と絶景の山門
道路沿いにある山門をくぐると、静かな境内が広がっています。
1. 守り本尊「計子爾童子(けいしにどうじ)」
不動院が担当する三十六童子は、第6番目の「計子爾童子」です。
御影(おみえ)やお姿は、両手を胸の前で合わせ、一心に祈るような姿をしています。その真摯な祈りの力で、私たちの願いを不動明王へと届け、成就へと導いてくれる仲介者のような存在です。
2. 吉野川の展望
境内からは、眼下を流れる吉野川と、その対岸に広がる山並みを一望することができます。
特に晴れた日には、四国山地の美しい稜線がくっきりと見え、お遍路や巡礼の疲れを癒やす絶好のスポットとなっています。
3. 錐揉不動のご利益
「錐揉(きりもみ)」という言葉の通り、一点集中で困難を突破するご利益があるとされています。
どうしても叶えたい願いがある時や、八方塞がりで打開策が見つからない時に、このお不動様に祈れば、突破口を開いてくれるかもしれません。
御朱印・納経について
参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、合掌する計子爾童子のお姿が描かれています。
アクセス・駐車場・参拝案内
- 所在地: 徳島県三好市井川町西井川600
- 電話番号: 0883-78-2917
- 交通機関: JR徳島線「辻駅」より約1.5km。
- 駐車場: あり(無料)。境内にある駐車場を利用できます。
- 次の不動札所へ: 第7番「加茂不動院(かもふどういん)」までは約10km。吉野川沿いをさらに東へ進みます。
まとめ:一点突破の力を授かる眺望の寺
不動6番・不動院は、吉野川の絶景と、覚鑁上人ゆかりの「錐揉不動」の鋭い力が魅力のお寺です。 計子爾童子に願いを託し、迷いを突き破る強さをいただいて、次の霊場へと向かいましょう。