第7番札所 十楽寺の境内
第7番札所 十楽寺の境内

第6番札所からわずか1.2キロ。阿波市に入り最初に出会うのが、第7番札所・十楽寺(じゅうらくじ)です。

山号を「光明山(こうみょうざん)」といい、その名の通り、人々の心に希望の光を灯すような由緒を持つお寺です。「十楽」という寺名には、人間の持つ8つの苦しみを離れ、極楽浄土の10の楽しみを得られるようにという願いが込められています。
竜宮城のようなユニークな門や、縁結び、眼病平癒のご利益など、見どころの多い十楽寺の魅力をご紹介します。

山号・院号 光明山 蓮華院(こうみょうざん れんげいん)
宗派 高野山真言宗
御本尊 阿弥陀如来(あみだにょらい)
開基 弘法大師(空海)
御真言 オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン
御詠歌 人間(にんげん)の 八苦(はっく)を早(はや)く 離(はな)れなば 到(いた)らぬ里(さと)は ありあけの月(つき) (意味:人間が持つ多くの苦しみを早く離れることができれば、極楽浄土へ至る道は有明の月のように明らかだろう)

7番札所・十楽寺の歴史と縁起

創建は平安時代初期。弘法大師がこの地に逗留した際、阿弥陀如来を感得して像を刻み、本尊として安置したのが始まりとされています。

大師は、人間が生きていく上で避けられない「生・老・病・死」などの「四苦八苦」を抜き去り、極楽浄土の「十の光明(楽しみ)」を授かるようにとの願いを込め、寺号を「十楽寺」と名付けました。
かつては広大な七堂伽藍を誇りましたが、天正10年(1582年)の長宗我部元親による兵火ですべて焼失。その後、現在の地に再建され、明治以降も着々と復興が進められてきました。

境内の見どころ:縁結びと眼の仏様

十楽寺の境内には、他の札所にはない独特な建築や、女性や悩みを持つ方に優しい仏様がいらっしゃいます。

1. 竜宮城のような「鐘楼門」

まず参拝者を迎えるのが、鮮やかな朱塗りの「鐘楼門」です。上層が鐘楼、下層が門になっている珍しい造りで、その形はまるで竜宮城のよう。
これからの道中が楽しいものになることを予感させる、十楽寺のシンボル的存在です。ぜひここで記念撮影をしてから境内へお入りください。

2. 縁結びの「愛染明王」

本堂の左手にある中門をくぐると、良縁を結ぶ仏様として名高い「愛染明王(あいぜんみょうおう)」が祀られています。
恋愛成就はもちろん、仕事や友人との良いご縁も結んでくれるとされ、近年ではパワースポットとして若い女性やカップルにも人気を集めています。情熱的な赤いお姿に、願いを託してみてはいかがでしょうか。

3. 眼病平癒の「治眼疾目救済地蔵」

境内には、眼の病気に霊験あらたかとされるお地蔵様もいらっしゃいます。
昔、眼を患った人がこのお地蔵様に祈願したところ、不思議と治癒したという言い伝えから、「治眼疾目救済地蔵尊(じげんしつめきゅうさいじぞうそん)」として信仰されています。現代では、スマホやパソコンで目を酷使する人々の守り神とも言えるでしょう。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。十楽寺の御朱印には、阿弥陀如来を表す梵字(キリーク)と「本尊 阿弥陀如来」の文字が記されます。
「十楽」という縁起の良い文字が入った御朱印は、苦しみを越えて楽しみを得る、人生の応援歌のようにも感じられます。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 徳島県阿波市土成町高尾字法教田58
  • 第6番からの距離: 第6番札所・安楽寺から約1.2km。徒歩で約20分、車で約5分。非常に近い距離にあり、スムーズに移動できます。
  • 駐車場: あり(無料)。山門前に整備された広い駐車場があり、車での参拝も快適です。
  • 次の札所へ: 第8番札所「熊谷寺」までは約4.2km。徒歩で約1時間、車で約10分の距離です。

まとめ:苦しみを離れ、喜びの光へ

第7番札所・十楽寺は、その名の通り、私たちの苦しみに寄り添い、喜びへと導いてくれるお寺です。 光明トラベルの名にも通じる山号「光明山」を持つこの場所で、これからの旅の安全と、人生に多くの楽しみが訪れることを祈ってみてください。