【別格11番 生木地蔵】弘法大師が刻んだ「生きている地蔵」!安産とぜんそく封じの霊場

< 光明トラベル トップページへ戻る
別格11番生木地蔵の境内
別格11番 生木地蔵の境内

別格10番から西へ約13キロ。西条市(旧丹原町・壬生川周辺)の加茂川近くに、別格11番・生木地蔵(いききじぞう)があります。

正式なお寺の名前は「正善寺(しょうぜんじ)」といいますが、地元では「生木(いきき)のお地蔵さん」の名で親しまれています。
その由来は、弘法大師が「生きているクスノキ」に直接お地蔵様を彫ったことにあります。安産、子育て、そして「ぜんそく封じ」の仏様として篤い信仰を集める、優しさに満ちたお寺をご案内します。

山号・院号 生木山 正善院(いききざん しょうぜんいん)
寺名 正善寺(しょうぜんじ)
通称:生木地蔵(いききじぞう)
宗派 高野山真言宗
御本尊 生木地蔵菩薩(いききじぞうぼさつ)
開基 弘法大師(空海)
御真言 オン・カカカ・ビ・サンマエイ・ソワカ
御詠歌 一礼(いちれい)に 七(なな)つの難(なん)を 逃(のが)るるは 生木(いきき)の地蔵(じぞう) 誓(ちか)いなりけり (意味:ただ一度の礼拝でさえ七つの災難から逃れられるというのは、この生木地蔵様の尊い誓願によるものだ)

別格11番・生木地蔵の歴史と縁起

弘仁6年(815年)、弘法大師がこの地を巡錫していた際、青々と茂る巨大なクスノキを見つけ、その下で仮眠をとりました。
その夜、大師の夢に地蔵菩薩が現れ、「この地の人々は難産や病気に苦しんでいる。私をこの木に刻んで救いなさい」と告げました。

翌朝、大師は「木を切り倒すと木が死んでしまう」と考え、なんと生きているクスノキにそのまま地蔵菩薩を彫り込みました。これが「生木(いきき)地蔵」の始まりです。
以来、このお地蔵様は「木(気)が生きている」ことから、霊験あらたかな仏様として大切に守られてきました。

境内の見どころ:台風を耐え抜いたお地蔵様

境内は平地にあり、アクセスしやすく、穏やかな空気が流れています。

1. 奇跡の「生木地蔵尊」

長年、御本尊のお地蔵様は大楠の中にいらっしゃいましたが、昭和29年(1954年)の洞爺丸台風で、樹齢1200年の大楠が根元から倒れてしまいました。
しかし奇跡的なことに、幹の中のお地蔵様だけは無傷で残りました。
現在は、その倒れた霊木の一部とお地蔵様が本堂奥の収蔵庫に安置されており、間近で拝むことができます。枯れてなお存在感を放つ霊木は必見です。

2. 安産と「ぜんそく封じ」

生木地蔵は、特に「安産」と「子育て」のご利益で有名で、妊婦さんや子供連れの参拝者が多く訪れます。
また、クスノキの香りが気道をスッキリさせることからか、古くから「ぜんそく封じ」の仏様としても知られています。お守りコーナーには、安産守りや健康祈願のお守りが並んでいます。

3. 石鎚山を望むロケーション

お寺の近くからは、西日本最高峰・石鎚山(いしづちさん)の雄大な姿を望むことができます。
山岳信仰のエネルギーと、里の優しい地蔵信仰が交わる場所として、地域の人々に愛され続けています。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。別格霊場専用の納経帳に御朱印をいただきます。
御影(おみえ)には、木の幹の中にいらっしゃるお地蔵様のお姿が描かれており、このお寺ならではの特徴を表しています。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県西条市丹原町高松甲1905
  • 位置関係: 八十八ヶ所の第61番・香園寺や第62番・宝寿寺からも車で20分ほどの距離にあり、合わせてお参りしやすい場所にあります。
  • 別格10番からの距離: 別格10番・西山興隆寺から車で約20分。山を下りて平野部を移動します。
  • 駐車場: あり(無料)。境内に駐車場があります。
  • 次の別格札所へ: 別格第12番「延命寺(えんめいじ)」までは約45km。四国中央市へ向かいます。八十八ヶ所の第65番・三角寺の近くです。

まとめ:倒れても残った奇跡の仏様

別格11番・生木地蔵は、台風で木が倒れるという災難に遭いながらも、無傷で残ったお地蔵様の「強運」と「生命力」をいただけるお寺です。 安産や健康を願い、木の温もりに包まれた優しい時間をお過ごしください。

PAGE TOP