不動13番から南西へ約23キロ。清流・那賀川(なかがわ)が流れる那賀郡那賀町(なかちょう)に、不動14番・正光寺(しょうこうじ)があります。
ここは弘法大師が阿波の「太竜(たいりゅう)」において、悪魔退散と往来の安全を祈願したのが始まりと伝えられています。
境内には樹齢400年を超える「観音杉」がそびえ、守り本尊「獅子光童子(ししこうどうじ)」が力強く巡礼者を守護してくれます。
| 山号・院号 | 向栄山(こうえいざん) |
|---|---|
| 寺名 | 正光寺(しょうこうじ) |
| 宗派 | 高野山真言宗 |
| 御本尊(不動) | 地蔵菩薩(じぞうぼさつ) ※不動霊場本尊は不動明王 |
| 守り本尊(童子) | 獅子光童子(ししこうどうじ) |
| 御真言(童子) | オン マリ タリタリ ソワカ |
不動14番・正光寺の歴史と縁起
正中元年(1324年)に快増上人が開創したと伝えられています。観音堂には仁宇村柏木家の守本尊が安置されています。
元禄7年(1694年)に再興され、廃寺となった蓮光寺の地蔵菩薩を合祀し、山門の棟札には宝永3年(1706年)の銘が残っています。
不動尊の縁起としては、弘法大師が阿波の「太竜(たいりゅう)」降伏、悪魔退散のために不動尊を祀って、往来の安全を祈願したという由緒から、交通安全に霊験があるとされています。
境内の見どころ:童子と観音杉
重厚な石垣に白壁の塀を構えた観音堂は、県南最古で元禄10年(1697年)の木造建築とされ、歴史の風格を感じさせます。
1. 守り本尊「獅子光童子(ししこうどうじ)」
正光寺が担当する三十六童子は、第14番目の「獅子光童子」です。
獅子(ライオン)のような勇猛な威光を持ち、あらゆる災厄を退け、道を切り開く力を持つ童子です。御真言「オン マリ タリタリ ソワカ」を唱え、交通安全や災難消除を祈願しましょう。
2. 天然記念物「観音杉」とハクモクレン
境内には、樹齢400年余りの天然記念物「観音杉」があります。四方に枝を伸ばしたその姿は圧巻です。
また、4月になるとハクモクレンが純白で可憐な花を咲かせ、美しい花々と心和む庭園が参拝者を癒やしてくれます。
3. 交通安全の祈願所
弘法大師が往来の安全を祈願したという由緒から、交通安全の守り仏として篤い信仰を集めています。
山深い道中を安全に進むためにも、ここでしっかりと手を合わせ、お不動様のご加護をいただきましょう。
御朱印・納経について
参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、獅子光童子のお姿が描かれています。
アクセス・駐車場・参拝案内
- 所在地: 徳島県那賀郡那賀町平野字妙見前37
- 電話番号: 0884-62-1304
- 交通機関: JR牟岐線「桑野駅」より約19km。車やタクシーの利用が便利です。
- 駐車場: あり(無料)。駐車場から境内までは徒歩1分です。
- 次の不動札所へ: 第15番「極楽寺(ごくらくじ)」までは約13km。阿南市福井町へ向かいます。
まとめ:歴史ある杉と花に囲まれた祈りの場
不動14番・正光寺は、獅子光童子の力強さと、美しい自然の優しさが同居するお寺です。 観音杉の生命力に触れ、弘法大師ゆかりの交通安全のご利益をいただいて、安全に次の霊場へ向かいましょう。