不動16番から北西へ約6キロ。高知市宗安寺(そうあんじ)の山あいに、不動17番・宗安禅寺(そうあんぜんじ)があります。
ここは「川上(かわかみ)不動」の名で親しまれ、古来より「日本三大不動」の一つとして篤い信仰を集めてきました。
四国三十六不動霊場では珍しい「禅宗(臨済宗)」のお寺であり、国の重要文化財に指定されている不動明王坐像や、守り本尊「持堅婆童子(じけんばどうじ)」が鎮座する、歴史と風格のある聖地です。
| 山号・院号 | 朝日山(あさひざん) |
|---|---|
| 寺名 | 宗安禅寺(そうあんぜんじ) 通称:川上不動(かわかみふどう) |
| 宗派 | 臨済宗妙心寺派 |
| 御本尊(不動) | 不動明王(ふどうみょうおう) ※本堂本尊は釈迦如来 |
| 守り本尊(童子) | 持堅婆童子(じけんばどうじ) |
| 御真言(童子) | オン マンシン ダラニ ソマ ソワカ |
不動17番・宗安禅寺の歴史と縁起
高知県随一の木造坐像を安置する「日本三大不動尊」の一つで、六十年に一度開帳される川上不動尊。左右の脇侍、持国天立像と増長天立像は、鎌倉時代に弘法大師が彫刻されたと言い伝えられているが、明確には仏師快慶の流れをくむ大仏師・康圓(こうえん)作です。
旧領家横枕村に安置されていたが、大洪水のため堂舎が川下に押し流され、宗安禅寺の墓藪に掛かり、寺に安置されたという。時代が元禄と変わり、祖文和尚により現在の不動明王像が再興され、お釈迦様を守り本尊として祀られ、明治時代に国の重要文化財の指定を受けました。
境内の見どころ:童子と重要文化財
禅寺らしい凛とした空気が漂う境内は、深い緑に包まれています。
1. 守り本尊「持堅婆童子(じけんばどうじ)」
宗安禅寺が担当する三十六童子は、第17番目の「持堅婆童子」です。
「堅(けん)」は堅固なこと、「婆(ば)」は束縛を意味するとも言われます。迷いや煩悩を堅く縛り上げ、正しい道から外れないように導いてくれる、厳しくも頼もしい童子です。
2. 国の重要文化財「川上不動尊」
本堂奥に祀られている不動明王坐像は、国の重要文化財に指定されている貴重な仏像です。
普段は秘仏ですが、60年に一度御開帳されます。洪水で流されながらもこの地に留まったという伝説から、災害除けや、困難に打ち勝つ力強いご利益があるとされています。
3. 鎌倉時代の名作「脇侍」
不動明王の両脇を固める持国天と増長天は、鎌倉時代の名仏師・康圓(こうえん)の作であることが判明しています。
運慶・快慶の流れをくむ慶派の仏像彫刻の美しさを、この四国の地で感じることができます。
御朱印・納経について
参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、持堅婆童子のお姿が描かれています。
アクセス・駐車場・参拝案内
- 所在地: 高知県高知市宗安寺698
- 電話番号: 088-844-3003
- 交通機関: JR土讃線「土佐大津駅」より約3km。バス利用の場合は「宗安寺」下車、徒歩約150m。
- 駐車場: あり(無料)。境内に隣接しています。
- 次の不動札所へ: 第18番「不動院(ふどういん)」までは約150km。ここから再び徳島県へ戻ります。(※長距離移動となりますので、計画的な移動をおすすめします)
まとめ:高知に残る文化財と不動の威厳
不動17番・宗安禅寺は、重要文化財の仏像と、洪水伝説が語る不動明王の霊験に触れられるお寺です。 持堅婆童子のご加護をいただき、高知での巡礼を締めくくり、再び徳島へと向かいましょう。
