不動19番から山手へ進み、今治市玉川町へ。四国八十八ヶ所第57番・栄福寺の奥の院とも言われる不動20番・光林寺(こうりんじ)があります。
大宝元年(701年)開創という大変古い歴史を持ち、かつては四十九院もの塔頭を擁する大寺院でした。
「摩尼(まに)不動」の名で親しまれ、守り本尊「因陀羅童子(いんだらどうじ)」と共に、人々を至上の世界へと導く祈りの場として信仰されています。
| 山号・院号 | 摩尼山 寶塔院(まにさん ほうとういん) |
|---|---|
| 寺名 | 光林寺(こうりんじ) |
| 宗派 | 高野山真言宗 |
| 御本尊(不動) | 不動明王(ふどうみょうおう) 通称:摩尼不動 |
| 守り本尊(童子) | 因陀羅童子(いんだらどうじ) |
| 御真言(童子) | オン インダラヤ ソワカ |
不動20番・光林寺の歴史と縁起
大宝元年(701年)、文武天皇の勅命を受けた徳蔵上人が開創しました。大同元年(806年)、唐より帰国途中の弘法大師が立ち寄り、法相宗から真言宗に改宗されました。
天長3年(826年)、弘法大師の奏聞により、淳和天皇の勅願として七堂伽藍が完成し、四十九院の根本道場となりました。
その後、天禄3年(972年)の火災(回禄の変)で一時焼失しましたが、長久3年(1042年)に後礼霊天皇の勅願で、伊予守源頼義公の奉行を得て再建されました。
現在の本堂は、元禄14年(1701年)に開山一千年を記念して、今治城主により再建されたもので、歴史の風格を今に伝えています。
境内の見どころ:童子と摩尼不動
緑豊かな玉川の地に、荘厳な伽藍が静かに佇んでいます。
1. 守り本尊「因陀羅童子(いんだらどうじ)」
光林寺が担当する三十六童子は、第20番目の「因陀羅童子」です。
「因陀羅(インドラ)」は帝釈天のことであり、その強力な力を背景に持つ童子です。雷のような力強さで悪を払い、人々を正しい方向へ、至上の世界へと導いてくれると言われています。
2. 願いを叶える「摩尼不動」
山号にもある「摩尼(まに)」とは、意のままに願いを叶える宝珠(ほうじゅ)のことです。
ここの不動明王は「摩尼不動」と呼ばれ、人々の切実な願いを受け止め、良い方向へ導いてくださるありがたいお不動様として信仰されています。
3. 歴史を刻む本堂
元禄時代に再建された本堂は、300年以上の時を経て、今なお威厳ある姿を見せています。
長い歴史の中で、天皇や武将、そして庶民の祈りを受け止めてきた空間で、静かに手を合わせてみてください。
御朱印・納経について
参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、因陀羅童子のお姿が描かれています。
アクセス・駐車場・参拝案内
- 所在地: 愛媛県今治市玉川町畑寺甲530
- 電話番号: 0898-55-2438
- 交通機関: JR予讃線「今治駅」より約10km。車やタクシーの利用が便利です。
- 駐車場: あり(無料)。駐車場から境内までは徒歩1分です。
- 次の不動札所へ: 第21番「満願寺(まんがんじ)」までは約17km。今治市の海岸線沿いに進みます。
まとめ:1300年の祈りが積もる至上の聖地
不動20番・光林寺は、長い歴史と天皇家の勅願寺としての格式を持つ、愛媛屈指の古刹です。 摩尼不動と因陀羅童子の力強い導きを信じ、願いを込めて祈りを捧げましょう。