不動23番から西条市を抜け、工業都市・新居浜市(にいはまし)へ。市街地の高台に位置する不動24番・隆徳寺(りゅうとくじ)があります。
ここは「鳴鐘(なるかね)不動」の名で知られ、特に幼児の夜泣き封じや、悪魔降伏、息災延寿にご利益があるとされる霊場です。
守り本尊「法守護童子(ほうしゅごどうじ)」と共に、明治時代に二つの由緒ある寺院が合併して生まれた、地域の歴史を見守るお寺をご案内します。
| 山号・院号 | 鳴鐘山(なるかねざん) |
|---|---|
| 寺名 | 隆徳寺(りゅうとくじ) |
| 宗派 | 高野山真言宗 |
| 御本尊(不動) | 不動明王(ふどうみょうおう) ※本堂本尊は聖観世音菩薩 |
| 守り本尊(童子) | 法守護童子(ほうしゅごどうじ) |
| 御真言(童子) | オン キマレイ ソワカ |
不動24番・隆徳寺の歴史と縁起
室町時代の文亀2年(1502年)に創建されました。古くから「浦戸神社の別当寺」として神仏混交の時代に栄え、神仏習合の祈りが行われていました。
かつては「浦渡寺(うらとじ)」と呼ばれ、地元の人々に親しまれていましたが、天正の陣(豊臣秀吉の四国征伐)の兵火は免れたものの、後に火災により焼失してしまいました。
明治43年(1910年)、新居浜駅の東北にあった「正光山(しょうこうざん)」というお寺を合併し、寺号を現在の「隆徳寺」と改めました。
その際、「浦渡寺」の本尊であった不動明王(鳴鐘不動)と、「正光山」の本尊であった聖観世音菩薩が合祀され、現在に至っています。
境内の見どころ:童子と仁王石門
新居浜市街を見渡せる場所にあり、地域の人々の生活に寄り添うお寺です。
1. 守り本尊「法守護童子(ほうしゅごどうじ)」
隆徳寺が担当する三十六童子は、第24番目の「法守護童子」です。
その名の通り、仏の教え(法)を堅く守り、信仰する人々を外敵や誘惑から守護する童子です。正しい道を進もうとする時、邪魔が入らないように強力にサポートしてくれます。
2. 鳴鐘不動と夜泣き封じ
当山の不動明王は「鳴鐘(なるかね)不動」と呼ばれています。
悪魔降伏、息災延寿のご利益に加え、特に「幼児の夜泣き封じ(虫封じ)」に霊験があるとされ、子育て世代の参拝者が多く訪れます。子供の健やかな成長を願う親心を受け止めてくれるお不動様です。
3. 仁王像が彫られた石門
山門の代わりとも言える石門には、左右に仁王像(金剛力士像)が彫り込まれています。
石造りの仁王様が睨みをきかせ、境内に入る邪気を払っています。この独特な石門は、隆徳寺のシンボルの一つとなっています。
御朱印・納経について
参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、法守護童子のお姿が描かれています。
アクセス・駐車場・参拝案内
- 所在地: 愛媛県新居浜市外山町7-9
- 電話番号: 0897-41-6833
- 交通機関: JR予讃線「新居浜駅」より約2km。タクシーで約5分です。
- 駐車場: あり(無料)。境内に隣接して駐車場があります。
- 次の不動札所へ: 第25番「養運寺(よううんじ)」までは約21km。同じ新居浜市内のさらに東へ進みます。
まとめ:子育てを見守る合祀の霊場
不動24番・隆徳寺は、二つの寺院の歴史を受け継ぎ、子供たちの成長と人々の安全を守るお寺です。 法守護童子のご加護と、鳴鐘不動の優しい力に触れ、心穏やかに次の霊場へと向かいましょう。