【第29番札所 国分寺】土佐の苔寺と重要文化財!酒泉伝説の残る名刹

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第29番札所 国分寺の金堂と苔むした庭園
第29番札所 国分寺:「土佐の苔寺」とも呼ばれる静寂の境内

第28番札所から田園風景の中を歩くこと約9キロ。歴史ロマンあふれる南国市に、第29番札所・国分寺(こくぶんじ)があります。

聖武天皇の勅願によって全国に建立された国分寺の一つで、正式名称は「土佐国分寺」。境内は杉木立と美しい苔に覆われ、「土佐の苔寺」とも呼ばれるほどの静寂と美しさを誇ります。
国の重要文化財に指定されている柿葺(こけらぶき)の金堂や、親孝行の伝説が残る「酒泉」など、心温まる見どころが多い名刹です。

山号・院号 摩尼山 宝蔵院(まにざん ほうぞういん)
宗派 真言宗智山派
御本尊 千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)
開基 行基菩薩
御真言 オン・バザラ・タラマ・キリク・ソワカ
御詠歌 国(くに)を分け 宝(たから)を積(つ)みて 建(た)つ寺(てら)の 末(すえ)の世(よ)までも 利益(りやく)のこせり (意味:国ごとに建てられ、多くの宝(仏法)を積んで建立されたこの寺は、末世に至るまで人々に利益を残している)

29番札所・国分寺の歴史と縁起

天平13年(741年)、聖武天皇の勅願により行基菩薩が自ら千手観音を刻んで開創しました。弘法大師もこの地を訪れ、「星供(ほしく)の秘法」を修めて厄除け開運を祈願したと伝えられています。

戦国時代、長宗我部元親による兵火で多くの寺院が焼失しましたが、国分寺は元親の庇護を受け、再建されました。現在ある金堂(本堂)は、永禄元年(1558年)に元親によって再建されたもので、土佐地方最古の建造物の一つとして国の重要文化財に指定されています。
長い歴史の中で、戦火や廃仏毀釈の苦難を乗り越え、今もなお美しい姿を留めています。

境内の見どころ:重要文化財と酒泉伝説

緑深い境内には、歴史的価値の高い建物や、不思議な伝説の地が点在しています。

1. 国の重要文化財「金堂(本堂)」

国分寺の象徴とも言えるのが、こけら葺きの屋根が美しい金堂です。
桃山時代の建築様式を色濃く残しており、その優美な曲線と古色蒼然とした佇まいは圧巻。堂内には御本尊の千手観音菩薩(秘仏)が安置されており、厄除けや開運のご利益を求めて多くの人が手を合わせます。

2. 心癒やされる「土佐の苔寺」

境内は手入れの行き届いた杉木立に囲まれ、地面には美しい苔が絨毯のように広がっています。
特に雨上がりの美しさは格別で、緑が一層鮮やかに輝き、訪れる人を幽玄の世界へと誘います。「土佐の苔寺」の呼び名にふさわしい、静寂と癒やしの空間です。

3. 親孝行の伝説「酒泉の井戸」

境内には「酒泉(さかいずみ)の井戸」と呼ばれる井戸跡があります。
昔、この寺に住む男が、酒好きの父親のためにこの井戸の水を汲んで飲ませたところ、水が美味しいお酒に変わったという伝説が残っています。親孝行の真心が起こした奇跡として語り継がれており、現在は枯れてしまっていますが、その場所にはお地蔵様が祀られています。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。国分寺の御朱印には、千手観音を表す梵字(キリーク)と「本尊 千手観音」の文字が記されます。
国の平和と人々の幸福を願って建てられた国分寺。その重みのある御朱印は、旅の安全を力強く守ってくれるでしょう。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 高知県南国市国分546
  • 第28番からの距離: 第28番札所・大日寺から約9km。車で約20分、徒歩で約2時間半。田園風景の中を進む比較的平坦なルートです。
  • 駐車場: あり(無料)。山門の前に広い駐車場が整備されています。
  • 次の札所へ: 第30番札所「善楽寺」までは約7km。車で約15分、徒歩で約1時間半。高知市方面へと向かいます。

まとめ:歴史と緑が織りなす癒やしの空間

第29番札所・国分寺は、重要文化財の重厚さと、苔むした庭園の静けさが調和した美しいお寺です。 弘法大師の星供の秘法や、酒泉の伝説に思いを馳せながら、ゆったりとした時間を過ごすことで、旅の疲れも癒やされることでしょう。

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