【第34番札所 種間寺】安産祈願と底なし柄杓!大師が種を蒔いた寺

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第34番札所 種間寺の本堂と子安観音堂
第34番札所 種間寺:「安産祈願」で有名な、のどかな田園の寺

第33番札所から約6.3キロ。農業が盛んな高知市春野町の田園風景の中に、第34番札所・種間寺(たねまじ)があります。

その名の通り、「種を蒔く」という五穀豊穣の伝説を持つお寺です。また、古くから「安産の寺」としても有名で、無事な出産を願う人々が遠方からも訪れます。
底の抜けた柄杓(ひしゃく)を奉納するというユニークな風習や、明るく開放的な境内の雰囲気をご案内します。

山号・院号 本尾山 朱雀院(もとおざん すざくいん)
宗派 真言宗豊山派
御本尊 薬師如来(やくしにょらい)
開基 弘法大師(空海)
御真言 オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ
御詠歌 世(よ)の中(なか)の よ慶(ろこ)びの種(たね) 蒔(ま)きおきて 疑(うたが)いぬきに 思(おも)い定(さだ)めよ (意味:弘法大師が蒔いた喜びの種(仏の教え)を信じて、疑うことなく信仰心を定めなさい)

34番札所・種間寺の歴史と縁起

弘仁年間(810〜824年)、弘法大師が唐(中国)から帰国した際、持ち帰った五穀(米・麦・粟・黍・豆)の種をこの地に蒔いたと伝えられています。
これが「種間寺」という寺名の由来であり、この地の農業の発展を願った大師の慈悲が込められています。

また、古くは航海安全の守り神としても信仰され、歴代の土佐藩主も海上の安全を祈願しました。廃仏毀釈で一時荒廃しましたが、その後復興され、現在はコンクリート造りの立派な本堂が建っています。

境内の見どころ:安産祈願と底なし柄杓

平坦で広々とした境内は、春には桜、夏には蓮の花が咲き、訪れる人の心を和ませます。

1. 安産の守り神「子安観音」

本堂の横にある観音堂には、「子安観音(こやすかんのん)」が祀られています。
難産に苦しむ女性を救うために祈願されたと言われており、現在も多くの妊婦さんや家族が安産のお守りを求めて訪れます。無事に出産を終えた後、お礼参りに訪れる赤ちゃんの元気な泣き声が響くことも多い、幸せに満ちた場所です。

2. ユニークな風習「底なし柄杓」

子安観音堂の周りには、底が抜けた柄杓(ひしゃく)がたくさん奉納されています。
これは「水が通り抜けるように、赤ちゃんもスポッと無事に生まれますように」という願いを込めたもの。妊婦さんは底の抜けた柄杓をひとつ持ち帰り、無事出産した後に、新しい柄杓と一緒に寺に納めるという習わしがあります。

3. 威厳ある「薬師如来坐像」

本堂に安置されている御本尊・薬師如来坐像は、高さ約140センチの堂々としたお姿です(国の重要文化財)。
平安時代後期の作とされ、ふっくらとしたお顔立ちと、安定感のある座り姿が特徴。五穀豊穣と人々の健康を見守り続けてきた、力強い仏様です。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。種間寺の御朱印には、薬師如来を表す梵字(バイ)と「本尊 薬師如来」の文字が記されます。
「種間」という名前は、何か新しいことを始める時や、子孫繁栄を願う際にとても縁起が良いとされています。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 高知県高知市春野町秋山72
  • 第33番からの距離: 第33番札所・雪蹊寺から約6.3km。車で約15分、徒歩で約1時間半。のどかな田園地帯を進む平坦なルートです。
  • 駐車場: あり(無料)。山門前に広い駐車場があり、大型バスも駐車可能です。
  • 次の札所へ: 第35番札所「清瀧寺」までは約10km。仁淀川(によどがわ)を渡り、土佐市へと向かいます。

まとめ:喜びの種を蒔く、幸せの寺

第34番札所・種間寺は、五穀豊穣と安産という「生命の誕生と成長」を祈る、明るいエネルギーに満ちたお寺です。 底なし柄杓に込められた母の願いや、大師が蒔いた種が実を結んだ豊かな風景に触れ、心温まるひとときをお過ごしください。

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