【不動35番 厄除不動明王院】紫雲丸の悲劇を慰める聖地!波利逝童子と8mの波切不動

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不動35番厄除不動明王院の境内
不動35番 厄除不動明王院の境内

不動34番から西へ約25キロ。高松市街地に近い西宝町(さいほうちょう)の山上に、不動35番・厄除不動明王院(やくよけふどうみょうおういん)があります。

ここは昭和30年に起きた「紫雲丸(しうんまる)事故」の犠牲者を慰霊するために開かれたお寺です。
山頂の岩肌には、高さ8メートルもの巨大な「波切不動明王」が立ち、眼下の瀬戸内海と高松市街を見守っています。守り本尊「波利逝童子(はりせいちどうじ)」と共に、命の尊さを伝える祈りの場所です。

山号・院号 西寶山(さいほうざん)
寺名 厄除不動明王院(やくよけふどうみょうおういん)
宗派 単立真言宗
御本尊(不動) 波切不動明王(なみきりふどうみょうおう)
守り本尊(童子) 波利逝童子(はりせいちどうじ)
御真言(童子) オン ケン マニマニ ソワカ

不動35番・厄除不動明王院の歴史と縁起

昭和30年(1955年)5月11日、濃い霧に包まれた備讃瀬戸で、修学旅行生らを乗せた国鉄連絡船「紫雲丸」が貨物船と衝突し沈没するという大惨事が起きました(紫雲丸事故)。この事故で、児童・生徒を含む168名もの尊い命が失われました。

この悲劇を悼み、犠牲者の供養と海上交通の安全を祈願するため、当時の亀谷英大僧正が開山となり、当局(高松市など)の賛同を得て「西寶山厄除不動明王院」を創建しました。
岩肌を背に高さ8メートルの「波切不動尊」と呼ばれる巨像が建立され、その体内には、犠牲者の愛を弔う般若心経が納められています。

朝、昼、夜に合わせて撞かれる「二十四の鐘」は、今も鎮魂と安全を祈り、人々の魂を慰めています。

境内の見どころ:童子と鎮魂の祈り

高松市内の喧騒を離れ、石段を登った先には、静かで厳かな空間が広がっています。

1. 守り本尊「波利逝童子(はりせいちどうじ)」

厄除不動明王院が担当する三十六童子は、第35番目の「波利逝童子」です。
「波利」は水晶を意味するとも言われ、曇りのない清らかな心で、現世の執着や迷いを断ち切る童子です。亡くなった人々の魂を彼岸へと導き、生きる私たちには命の大切さを教えてくれる存在です。

2. 8メートルの巨大「波切不動」

山頂に立つ8メートルの不動明王像は、高松市街や瀬戸内海を一望できる場所にあります。
海上の安全と、すべての人の厄除けを願って建立されたこの像は、圧倒的な存在感で私たちを見守っています。像の前で手を合わせ、静かに祈りを捧げましょう。

3. 眺望と鐘の音

境内からは高松市内や屋島まで見渡せる素晴らしい眺望が広がっています。
また、定期的に撞かれる鐘の音は、平和への祈りとして街に響き渡ります。悲しい歴史を風化させず、未来への安全を誓う場所です。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。不動霊場の専用納経帳に御朱印をいただきます。
こちらで授与される御影(おみえ)には、波利逝童子のお姿が描かれています。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 香川県高松市西宝町二丁目844-42
  • 電話番号: 087-861-5136
  • 交通機関: JR高徳線「昭和町駅」より約1.5km。タクシー利用が便利です。
  • 駐車場: あり(無料)。駐車場から境内までは、約100メートルの石段を登ります。
  • 次の不動札所へ: 第36番「聖庵寺(しょうあんじ)」までは約10km。いよいよ結願(けちがん)の寺、高松市牟礼町へ向かいます。

まとめ:悲しみを乗り越え、未来を照らす不動の光

不動35番・厄除不動明王院は、命の尊さと安全への祈りが込められた、忘れてはならない場所です。 波利逝童子の導きで心を清め、波切不動に見守られながら、最後の札所・聖庵寺を目指しましょう。

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