【第42番札所 佛木寺】茅葺きの鐘楼と牛の背に乗った大師伝説!家畜守護の寺

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第42番札所 佛木寺の茅葺き鐘楼と本堂
第42番札所 佛木寺:珍しい茅葺き屋根の鐘楼が残る里山の寺

第41番札所から約4キロ。三間平野の奥、緑豊かな里山に溶け込むようにして第42番札所・佛木寺(ぶつもくじ)が佇んでいます。

境内に入るとまず目を引くのが、昔話の世界から出てきたような「茅葺(かやぶ)き屋根の鐘楼」です。
弘法大師が牛の背に乗ってこの地を訪れたという伝説が残り、古くから牛馬や家畜の守り神として、現代ではペットの健康を願う人々からも親しまれている、優しさに満ちたお寺をご案内します。

山号・院号 一カ山 毘盧舎那院(いっかざん びるしゃないん)
宗派 真言宗御室派
御本尊 大日如来(だいにちにょらい)
開基 弘法大師(空海)
御真言 オン・バザラ・ダト・バン
御詠歌 草(くさ)も木(き)も 仏(ほとけ)になれる 佛木寺(ぶつもくじ) なお頼(たの)もしき 鬼畜人天(きちくにんてん) (意味:草や木でさえも仏になれるという佛木寺は、鬼や畜生、人間、天人にとっても頼もしい救いの場である)

42番札所・佛木寺の歴史と縁起

大同2年(807年)、弘法大師がこの地を通りかかった際、一人の老人と牛に出会いました。大師は老人の勧めで牛の背に乗せてもらい、歩みを進めました。
すると、ある楠(くすのき)の梢に光り輝く宝珠がかかっているのを見つけました。それは、大師が唐から帰国する際、有縁の地(縁のある場所)に届くようにと東の空へ投げた宝珠だったのです。

大師はこの奇跡に感激し、その楠で大日如来像を刻み、宝珠を眉間に埋め込んで本尊としました。そして「草木も仏になれる」という教えから、寺号を「佛木寺」と名付けたと伝えられています。

境内の見どころ:茅葺き鐘楼と家畜の守り神

山門をくぐると、秋には銀杏の葉が舞い散る風情ある参道が続き、心の落ち着く風景が広がっています。

1. 風情ある「茅葺きの鐘楼」

佛木寺のシンボルとも言えるのが、元禄年間(1700年頃)に再建された鐘楼(鐘つき堂)です。
四国八十八ヶ所の中でも非常に珍しい「茅葺(かやぶ)き屋根」の鐘楼で、里山のお寺らしい素朴で温かい雰囲気を醸し出しています。歴史を感じさせるその佇まいは、訪れる人々を魅了します。

2. 牛馬・ペットの守り神「家畜堂」

大師が牛に乗って訪れた伝説から、佛木寺は古くから牛馬や家畜の守り神として信仰されてきました。
境内には「家畜堂」があり、牛や馬の像が祀られています。現代では、愛犬や愛猫などペットの健康長寿や供養のために訪れる参拝者も多く、動物を愛する人々の聖地ともなっています。

3. 本堂と大日如来

本堂には、弘法大師が一刀三礼して刻んだとされる大日如来坐像が祀られています(秘仏)。
大日如来は宇宙の中心とされる仏様。草木や動物、人間など、生きとし生けるものすべてを照らし、救済する慈悲の光を感じながら手を合わせてみてください。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。佛木寺の御朱印には、大日如来(金剛界)を表す梵字(バン)と「本尊 大日如来」の文字が記されます。
自然や動物との共生を願う心が込められた、優しい墨跡の御朱印です。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県西予市三瓶町周木168
  • 第41番からの距離: 第41番札所・龍光寺から約4km。車で約10分、徒歩で約1時間。県道沿いの平坦な道を歩く、気持ちの良い遍路道です。
  • 駐車場: あり(無料)。山門の目の前に駐車場があります。
  • 次の札所へ: 第43番札所「明石寺」までは約10.6km。歯長峠(はながとうげ)という山越えルートを通ります。車ならトンネル経由で約20分、歩きなら約2時間半〜3時間の道のりです。

まとめ:草木も動物も皆、仏の子

第42番札所・佛木寺は、人間だけでなく、動物や植物すべての命を大切にする心が息づくお寺です。 茅葺き屋根の懐かしさに触れ、牛の伝説に思いを馳せる。そんな穏やかな時間が、旅の歩みを優しく後押ししてくれることでしょう。

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