【第45番札所 岩屋寺】断崖絶壁の霊場!仙人が住んだ洞窟と不動明王

< 光明トラベル トップページへ戻る
第45番札所 岩屋寺の巨大な岩壁と本堂
第45番札所 岩屋寺:巨大な岩壁に抱かれた、神秘の山岳霊場

第44番札所から山道を約9キロ。巨大な奇岩がそびえ立つ、標高700メートルの山腹に第45番札所・岩屋寺(いわやじ)があります。

駐車場から急な坂道を登ること約20分。息を切らしてたどり着いた先に現れるのは、圧倒的な存在感を放つ巨大な岩壁と、その懐に抱かれるように建つ堂宇の姿。まるで水墨画の世界に迷い込んだかのような絶景です。
「山そのものが御本尊」とも言われるこの地は、古くから修験道の聖地として知られ、弘法大師と仙人の伝説が残るパワースポットです。

山号・院号 海岸山 岩屋寺(かいがんざん いわやじ)
宗派 真言宗豊山派
御本尊 不動明王(ふどうみょうおう)
開基 弘法大師(空海)
御真言 ノウマク・サンマンダ・バザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウン・タラタ・カン・マン
御詠歌 大聖(だいしょう)の 祈(いの)る力(ちから)は げに岩屋(いわや) 石(いし)の中(なか)にも 極楽(ごくらく)ぞある (意味:弘法大師の祈りの力は、まことに偉大なものだ。この岩屋のような厳しい岩石の中にも、極楽浄土があるのだから)

45番札所・岩屋寺の歴史と縁起

弘仁6年(815年)、弘法大師がこの霊山を訪れた際、不思議な神通力を持つ女性に出会いました。彼女は「法華仙人(ほっけせんにん)」と呼ばれ、この山を守護していました。
大師の徳に打たれた仙人は、全山を大師に献上し、自らは山へ入って往生したと伝えられています。

大師は、木造と石造の不動明王像を刻みました。石像は岩窟の奥深くに封じ込めて「秘仏」とし、木像を本堂の御本尊として安置しました。
山号の「海岸山」は、山奥にありながら、霧が海のように見える風景、あるいは岩肌が海岸の奇岩に似ていることから名付けられたと言われています。

境内の見どころ:岩壁の絶景と修行の洞窟

自然の岩と建築が見事に融合した境内は、どこを見ても圧巻です。

1. そびえ立つ岩壁「金剛岩」

本堂の背後にそびえるのは、高さ数十メートルにも及ぶ礫岩(れきがん)の絶壁です。
長い年月をかけて風雨に削られた岩肌には無数の穴が開き、その荘厳な姿は「金剛岩」とも呼ばれ、信仰の対象となっています。見上げるだけで圧倒される自然のエネルギーを感じてください。

2. 梯子で登る「法華仙人堂跡」

本堂の向かい側の岩壁には、かつて法華仙人が住んでいたとされる洞窟(逼割禅定/せりわりぜんじょう)があります。
ここへは、岩にかけられた長い梯子(はしご)を登って上がることができます。スリル満点ですが、洞窟からの眺めは絶景。勇気のある方は、ぜひ修行のつもりで登ってみてください。

3. 重要文化財「大師堂」

境内にある大師堂は、大正9年(1920年)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。
伝統的な寺院建築の中に、バルコニーのような洋風の要素を取り入れた独特のデザインが特徴で、建築学的にも非常に価値の高い建物です。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。岩屋寺の御朱印には、不動明王を表す梵字(カーン)と「本尊 不動明王」の文字が記されます。
厳しい山道を登りきった証としていただく御朱印は、不動明王の揺るぎない力強さを宿しています。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県上浮穴郡久万高原町七鳥1468
  • 第44番からの距離: 第44番札所・大寶寺から約8.8km。車で約20分、徒歩で約2時間半。山間の道を進みます。
  • 駐車場: あり(有料:普通車300円)。参道の入り口に民営の駐車場があります。
  • 参道について: 駐車場から本堂までは、急な坂道と石段を約20分〜30分登る必要があります。歩きやすい靴での参拝をおすすめします。
  • 次の札所へ: 第46番札所「浄瑠璃寺」までは約29km。三坂峠(みさかとうげ)を下り、松山市内へと入ります。

まとめ:岩に抱かれ、自然の力に触れる

第45番札所・岩屋寺は、四国霊場の中でも特に神秘的な雰囲気を漂わせる場所です。 岩壁を見上げ、自分の小ささを感じると同時に、大自然に包まれる安心感を得られるはずです。ここから旅の舞台は高原を降り、いよいよ愛媛の中心地・松山へと移っていきます。

    PAGE TOP