【第49番札所 浄土寺】空也上人ゆかりの地!踊り念仏と釈迦如来の寺

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第49番札所 浄土寺の本堂と境内の風景
第49番札所 浄土寺:空也上人が滞在し、念仏を広めた歴史ある寺

第48番札所から約3.2キロ。松山市鷹子町(たかのこまち)の静かな住宅街の中に、第49番札所・浄土寺(じょうどじ)があります。

その名の通り、「南無阿弥陀仏」の念仏信仰と深い関わりを持つお寺です。口から小さな仏様が出ている像で有名な「空也上人(くやしょうにん)」が3年間滞在し、この地で布教を行いました。
本堂は重要文化財に指定されており、素朴ながらも歴史の重みを感じさせる、心静まる空間が広がっています。

山号・院号 西林山 三蔵院(さいりんざん さんぞういん)
宗派 真言宗豊山派
御本尊 釈迦如来(しゃかにょらい)
開基 行基菩薩
御真言 ノウマク・サンマンダ・ボダナン・バク
御詠歌 十悪(じゅうあく)の わが身(み)を棄(す)てず そのままに 浄土(じょうど)の寺(てら)へ まいりこそすれ (意味:多くの罪を持つ我が身であっても、仏様は見捨てず救ってくださる。感謝して浄土寺へお参りしよう)

49番札所・浄土寺の歴史と縁起

天平勝宝年間(749〜757年)、孝謙天皇の勅願により行基菩薩が開基しました。当初は法相宗の寺院でしたが、後に弘法大師が訪れて伽藍を修復し、真言宗に改めました。

平安時代の中期、踊り念仏の祖として知られる「空也上人」がこの寺に3年間滞在しました。空也は、村人たちのために井戸を掘り、荒廃した橋を直し、疫病が流行した際には火葬を行って供養するなど、人々の救済に尽力しました。
鎌倉時代には一遍上人も滞在するなど、浄土教信仰の重要な拠点として歴史を刻んできました。

境内の見どころ:空也上人の足跡と重要文化財

派手さはありませんが、歴史上の重要人物たちの気配を感じられる、落ち着いた雰囲気が魅力です。

1. 空也上人ゆかりの「空也松」

境内には、空也上人が滞在中に自ら植えたと伝わる「空也松」がありました(現在の松はその切り株や後継樹です)。
空也上人は、口から6体の阿弥陀仏が現れている像で有名ですが、浄土寺の秘仏である「空也上人立像(重要文化財)」もその姿をしており、3年に一度御開帳されます。庶民に寄り添った聖人の優しさが、今も境内に息づいています。

2. 国の重要文化財「本堂」

現在の本堂は、室町時代の文明14年(1482年)に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。
和様と唐様が折衷された建築様式で、簡素ながらも力強く、美しい曲線美を見ることができます。長年の風雪に耐えた柱や屋根の質感に、歴史の深さを感じてください。

3. 牛馬を守る「三蔵院」

仁王門の近くには、牛馬安全や五穀豊穣を願う「三蔵院」という小さなお堂があります。
昔から農耕に欠かせない牛や馬を守る仏様として信仰されており、地域の人々の生活に密着したお寺であったことがうかがえます。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。浄土寺の御朱印には、釈迦如来を表す梵字(バク)と「本尊 釈迦如来」の文字が記されます。
御詠歌にあるように、「ありのままの自分」を受け入れてくれる仏様の慈悲を感じながらいただきましょう。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県松山市鷹子町1198
  • 第48番からの距離: 第48番札所・西林寺から約3.2km。車で約10分、徒歩で約45分。平坦な市街地を歩くルートです。
  • 公共交通機関: 伊予鉄道横河原線「久米駅」から徒歩約10分と、アクセスしやすい場所にあります。
  • 駐車場: あり(無料)。山門前に整備されています。
  • 次の札所へ: 第50番札所「繁多寺」までは約1.7km。車で約5分、徒歩で約30分。非常に近い距離にあり、次の寺までは「日尾八幡神社」の参道を通る遍路道が風情があってお勧めです。

まとめ:庶民を救った聖人の優しさ

第49番札所・浄土寺は、空也上人や一遍上人といった、庶民と共に生きた聖人たちの足跡が残るお寺です。 「十悪のわが身を棄てず」という御詠歌の言葉通り、どんな自分であっても受け入れてくれる安心感に包まれて、次の札所へと進んでください。

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