【第60番札所 横峰寺】石鎚山の霊気漂う難所!シャクナゲと星供の霊場

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第60番札所 横峰寺の本堂とシャクナゲ
第60番札所 横峰寺:石鎚山の中腹、標高750mに建つ山岳霊場

第59番札所から山深く分け入ること約27キロ。西日本最高峰・石鎚山(いしづちさん)の北側中腹、標高約750メートルの高地に第60番札所・横峰寺(よこみねじ)があります。

ここは「遍路ころがし」と呼ばれる愛媛県屈指の難所。かつては険しい山道を登らなければ辿り着けなかった修行の聖地です。
現在は林道が開通しましたが、それでもなお俗界とは隔絶された神秘的な空気が漂い、春には境内のシャクナゲが巡礼者を迎えてくれる、美しくも厳しい霊場です。

山号・院号 石鈇山 福智院(いしづちざん ふくちいん)
宗派 真言宗御室派
御本尊 大日如来(だいにちにょらい)
開基 役行者(えんのぎょうじゃ)
御真言 オン・バザラ・ダト・バン
御詠歌 たて横(よこ)に 峰(みね)や山辺(やまべ)に 寺(てら)建てて あまねく人(ひと)を 救(すく)うものかな (意味:縦横に連なる険しい峰や山辺に寺を建てて、あまねく人々を救おうとする仏の慈悲はなんとありがたいことか)

60番札所・横峰寺の歴史と縁起

白鳳2年(651年)、修験道の開祖・役行者が石鎚山を見上げ、その山頂に蔵王権現(ざおうごんげん)が現れるのを感得し、小堂を建てたのが始まりです。
その後、弘法大師がこの地を訪れ、さらに上にある「星ヶ森(ほしがもり)」という場所で、42歳の厄除けと開運を祈願して「星供(ほしく)の秘法」を修めました。

大師は、この時に感得した大日如来像を刻んで本尊とし、石鎚山の別当寺として横峰寺を整備しました。神仏習合の歴史が深く、石鎚山信仰の拠点として多くの修験者や巡礼者が訪れてきました。

境内の見どころ:シャクナゲと霊水

深い森の静寂に包まれた境内は、ここに来た者だけが味わえる特別な空気に満ちています。

1. 四国の名所「シャクナゲ」

横峰寺は「シャクナゲの寺」としても有名です。
毎年5月上旬から中旬にかけて、境内の至る所でピンクや白のシャクナゲが咲き誇り、厳しい山岳寺院を華やかに彩ります。この時期には「シャクナゲ祭り」も開催され、多くの参拝者で賑わいます。

2. 脳の病に効く「星供の霊水」

境内にある大師堂の中には、石造りの水瓶(または鉄釜)があり、そこには一年中枯れることのない霊水が湧いています。
これは弘法大師が星供の秘法を行った際に湧き出したとされる「星供の霊水」で、頭痛や脳の病気に霊験あらたかと言われています。「頭の守り神」として信仰を集めています。

3. 石鎚山遥拝所「星ヶ森」

境内からさらに山道を登った先に、「星ヶ森(ほしがもり)」と呼ばれる場所があります。
ここは弘法大師が星供の修行を行った聖地であり、天気が良ければ、ここから西日本最高峰・石鎚山の雄大な姿を遥拝(遠くから拝むこと)することができます。「鉄の鎖」の行場を持つ霊峰のパワーを感じられるスポットです。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。横峰寺の御朱印には、大日如来(金剛界)を表す梵字(バン)と「本尊 大日如来」の文字が記されます。
難所を登りきった達成感とともにいただく御朱印は、格別の重みがあります。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県西条市小松町石鎚甲2253
  • 第59番からの距離: 第59番札所・国分寺から約27km。平地から一気に標高を上げる厳しい道のりです。
  • アクセス方法(重要):
    • 車: 「平野林道」という有料道路(往復1,850円)を利用します。林道終点の駐車場から本堂までは徒歩約10分〜15分(下り坂)です。
    • 冬期通行止: 標高が高いため、12月下旬〜2月末頃までは林道が凍結・積雪のため通行止めになることが多く、事実上の「冬期閉山」状態となります。参拝時期には十分ご注意ください。
  • 次の札所へ: 第61番札所「香園寺」までは約9km。山を下り、西条市小松町の町中へ向かいます。

まとめ:天空の霊場で心を洗う

第60番札所・横峰寺は、四国遍路の中でも特に到達するのが難しい場所の一つですが、それゆえに得られる感動も大きいお寺です。 石鎚山の霊気に触れ、シャクナゲの美しさに癒やされる。山の厳しさと優しさを肌で感じる、忘れられない参拝となるでしょう。

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