【第64番札所 前神寺】石鎚山の総本山!御滝不動と修験道の聖地

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第64番札所 前神寺の本堂と御滝不動
第64番札所 前神寺:石鎚山の麓に広がる、荘厳な修験の道場

第63番札所から約3.2キロ。西日本最高峰・石鎚山(いしづちさん)の麓に、威厳ある佇まいで鎮座するのが第64番札所・前神寺(まえがみじ)です。

「真言宗石鉄派(いしづちは)」の総本山であり、古くから山岳信仰・修験道の根本道場として栄えてきました。
境内は神仏習合時代の名残を色濃く残しており、荘厳な本堂や、清らかな水が流れ落ちる「御滝不動」など、ピンと張り詰めた霊気を感じられるパワースポットです。

山号・院号 石鈇山 金色院(いしづちざん こんじきいん)
宗派 真言宗石鉄派(総本山)
御本尊 阿弥陀如来(あみだにょらい)
開基 役行者(えんのぎょうじゃ)
御真言 オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン
御詠歌 前(まえ)は神(かみ) 後(うしろ)は仏(ほとけ) 極楽(ごくらく)の よろずの罪(つみ)を くだく石鎚(いしづち) (意味:前には石鎚大権現(神)、後ろには阿弥陀如来(仏)がおられ、石鎚山はあらゆる罪を打ち砕いて極楽へ導いてくれる)

64番札所・前神寺の歴史と縁起

役行者(えんのぎょうじゃ)が石鎚山を開山した後、山頂で修行を行い、釈迦如来と阿弥陀如来が衆生を救うために「石鎚蔵王権現(ざおうごんげん)」となって現れたのを感得しました。
役行者はその姿を刻んで山頂に祀り、麓にこの前神寺を開きました。

その後、弘法大師もこの地で修行し、さらに桓武天皇が病気平癒を祈願して成就したことから、七堂伽藍を備えた大寺院となりました。
かつては石鎚神社と一体の「神仏習合」の寺でしたが、明治の神仏分離令により一時廃寺の憂き目に遭いました。しかし、信者たちの強い願いにより復興し、現在は独立した修験道の総本山として威容を誇っています。

境内の見どころ:硬貨を投げる滝と権現造り

緑深い境内には、他の札所とは少し違う、山岳信仰独特の雰囲気が漂っています。

1. 金運と清めの「御滝不動」

本堂の左手にある「御滝不動(おたきふどう)」では、岩肌を伝って清らかな水が流れ落ちています。
ここには「1円玉を投げて岩肌に貼り付けば願いが叶う」という言い伝えや、「硬貨を洗って持ち帰ると金運が上がる」という信仰があります。水の音に耳を傾けながら、心を清めることができる場所です。

2. 権現造りの壮大な「本堂」

石段を登った先にある本堂は、神社建築の様式を取り入れた「権現造り(ごんげんづくり)」で建てられており、銅板葺きの屋根が重厚な輝きを放っています。
堂内には御本尊の阿弥陀如来とともに、石鎚蔵王権現も祀られており、神仏が一体となって人々を見守る力強さを感じさせます。

3. 花の寺と石鎚山遥拝

前神寺は「花の寺」としても知られ、春の桜や藤、秋の紅葉など、四季折々の美しさも魅力です。
また、境内からは天気が良ければ霊峰・石鎚山の頂を遥拝(遠くから拝むこと)することができ、山へ登れない人でもその霊気を受け取ることができます。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。前神寺の御朱印には、阿弥陀如来を表す梵字(キリーク)と「本尊 阿弥陀如来」の文字が記されます。
修験道の総本山らしい、力強く格式高い筆致の御朱印です。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県西条市洲之内甲1426
  • 第63番からの距離: 第63番札所・吉祥寺から約3.2km。車で約10分、徒歩で約45分。国道11号線から少し山側へ入ります。
  • 駐車場: あり(無料)。山門前に整備された駐車場があります。
  • 次の札所へ: 第65番札所「三角寺」までは約45km。ここから四国中央市へ向けて、長い移動区間となります。途中には美しい海岸線や製紙工場の煙突など、変化に富んだ景色が続きます。

まとめ:石鎚山のパワーをいただく霊場

第64番札所・前神寺は、山岳信仰の厳しさと、仏教の慈悲深さが融合した特別な場所です。 御滝の音で心を洗い、石鎚山に向かって手を合わせれば、体の中から力が湧いてくるのを感じられるはずです。ここから旅の舞台は愛媛県東部へと移っていきます。

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