【第65番札所 三角寺】愛媛最後の霊場!一茶も詠んだ桜と厄除けの寺

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第65番札所 三角寺の石段と本堂
第65番札所 三角寺:標高430mの山中にある、愛媛県最後の札所

第64番札所から約45キロという長い道のりを経て、愛媛県東端の四国中央市に位置する第65番札所・三角寺(さんかくじ)に到着します。

ここは標高約430メートルの山中にあり、愛媛県「菩提の道場」最後の霊場です。弘法大師が三角形の護摩壇を築いて悪霊を退散させた伝説が寺名の由来。
俳人・小林一茶も訪れ、その桜の美しさを讃えたという、山深い静寂と歴史のロマンに満ちた古刹をご案内します。

山号・院号 由霊山 慈尊院(ゆれいざん じそんいん)
宗派 高野山真言宗
御本尊 十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんぜおんぼさつ)
開基 行基菩薩
御真言 オン・マカ・キャロニキャ・ソワカ
御詠歌 おそろしき 三(み)つの角(つの)をば 寺(てら)にきて 心(こころ)をまろく 祈(いの)れ人々(ひとびと) (意味:人間が持つ「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」という恐ろしい三つの角(煩悩)を、この三角寺に来て祈り、心を丸く清らかにしなさい)

65番札所・三角寺の歴史と縁起

天平年間、聖武天皇の勅願により行基菩薩が開基しました。弘仁6年(815年)、弘法大師がこの地を訪れた際、本尊の十一面観音像を刻んで安置しました。

寺名の由来には興味深い伝説があります。当時、この山には悪霊が住み着き、人々に危害を加えていました。
そこで大師は、山の中に「三角形の護摩壇」を築き、21日間の降伏(ごうぶく)の秘法を行いました。すると悪霊は退散し、この地は平穏を取り戻しました。この護摩壇の跡が境内にある「三角の池」の中の島であると言われ、寺号を「三角寺」と定めたと伝えられています。

境内の見どころ:一茶の桜と厄除け地蔵

長い石段を登った先にある境内は、春には桜、秋には紅葉が美しく、参拝者の目を楽しませてくれます。

1. 小林一茶と「山桜」

江戸時代の俳人・小林一茶は、寛政7年(1795年)にこの地を訪れました。境内に咲く美しい山桜を見て、
「これでこそ 登りカイあり 山桜」
という句を詠みました。境内にはこの句碑が建てられており、一茶が愛した桜の風情を今に伝えています。

2. 厄除け・イボ取り「三角の池」

本堂の前にある池の中には三角形の島があり、そこに弁財天が祀られています。
これが寺名の由来となった護摩壇の跡とされ、強力なパワースポットとして知られています。また、境内にある「水掛け地蔵」は、イボ取りや安産、厄除けにご利益があるとして、多くの人が水を掛けて祈願します。

3. 最後の難所を越えて「香川」へ

三角寺は愛媛県最後の札所です。本堂で手を合わせ、「菩提の道場」を無事に打ち終えたことを報告しましょう。
ここから先は県境を越え、いよいよ最後の「涅槃(ねはん)の道場・香川県」へと入っていきます。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。三角寺の御朱印には、十一面観音を表す梵字(キャ)と「本尊 十一面観音」の文字が記されます。
愛媛県の旅を締めくくる、思い出深い一枚となるでしょう。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 愛媛県四国中央市金田町三角寺甲75
  • 第64番からの距離: 第64番札所・前神寺から約45km。西条市から四国中央市へ移動する長い道のりです。車で約1時間、徒歩だと約11時間かかります。
  • 駐車場: あり(有料・一部無料)。参道の下に駐車場があります。駐車場から境内までは、70段ほどの石段を登ります。
  • 次の札所へ: 第66番札所「雲辺寺」までは約18km。徳島県と香川県の県境にある四国霊場最高峰(標高911m)の寺です。ロープウェイを利用するのが一般的です。

まとめ:心を丸くする菩提の結び

第65番札所・三角寺は、愛媛の旅の終わりと、香川への新たな旅立ちを告げる場所です。 「恐ろしき三つの角」である煩悩を捨て、心を丸く穏やかに整えて、いよいよ結願(けちがん)の地・香川県へと向かいましょう。

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