【第67番札所 大興寺】「小松尾寺」の愛称!大師お手植えのカヤと巨木の寺

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第67番札所 大興寺のカヤの木と仁王門
第67番札所 大興寺:巨木が茂る静かな境内。「小松尾寺」の名で親しまれる

第66番札所・雲辺寺の山を下り、のどかな田園風景が広がる三豊市山本町に第67番札所・大興寺(だいこうじ)があります。

地元の人々からは山号の「小松尾山」にちなんで「小松尾寺(こまつおじ)」と呼ばれ、親しまれています。境内には弘法大師がお手植えされたと伝わる巨大なカヤの木や、樹齢1200年を超えるクスノキの大木があり、緑深い癒やしの空間が広がっています。
天台宗と真言宗、二つの宗派の影響を受けた歴史を持つ、興味深いお寺をご案内します。

山号・院号 小松尾山 不動光院(こまつおざん ふどうこういん)
宗派 真言宗善通寺派
御本尊 薬師如来(やくしにょらい)
開基 東大寺の末寺として創建
御真言 オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ
御詠歌 植(う)えおきし 小松尾(こまつお)寺(でら)を 眺(なが)むれば 法(のり)の教(おし)えの 風(かぜ)ぞふきぬる (意味:弘法大師が植え置かれた小松尾寺を眺めれば、ありがたい仏法の教えの風が吹き渡っているようだ)

67番札所・大興寺の歴史と縁起

天平14年(742年)、聖武天皇の勅願により、東大寺の末寺として行基菩薩が開基したと伝えられています。当初は七堂伽藍を誇る大寺院でした。

弘仁13年(822年)、弘法大師がこの地を訪れ、真言宗の修行道場として再興しました。その際、大師は境内の一角にカヤの木を植え、この木の成長と共に仏法が栄えるようにと祈願したと言われています。
かつては真言宗と天台宗の二つの宗派が同居して兼学していた珍しいお寺であり、現在も大師堂には天台宗の開祖・最澄(伝教大師)の像が祀られているなど、その名残を見ることができます。

境内の見どころ:巨木と迫力の仁王像

石段を登った先にある境内は、古木に囲まれ、ひっそりとした静寂が漂っています。

1. 大師お手植え「カヤの巨木」

本堂の左手前には、弘法大師がお手植えされたと伝わる樹齢1200年余りの「カヤ」の巨木がそびえ立っています。
高さ約20メートル、周囲約8メートルの堂々たる姿は圧巻で、県の天然記念物に指定されています。この木から落ちるカヤの実を食べると、病気にならないという言い伝えもあります。

2. 巨大な「金剛力士像」

参道の入り口にある仁王門には、四国霊場の中でも最大級の大きさを誇る「金剛力士像(仁王像)」が安置されています。
鎌倉時代の仏師・運慶の作とも伝えられるこの像は、筋肉の隆起や表情の迫力が凄まじく、悪しきものを寄せ付けない力強さを感じさせます。

3. 本堂と大師堂

本堂は昭和の再建ですが、大師堂は慶長年間(1600年代)の建築で、歴史を感じさせる佇まいです。
大興寺は「小松尾寺」の愛称で親しまれており、納経帳の墨書きにも「小松尾寺」と記されることがあります。地元に根付いた信仰の深さを感じられる場所です。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。大興寺の御朱印には、薬師如来を表す梵字(バイ)と「本尊 薬師如来」の文字が記されます。
墨書きに「小松尾寺」と書かれることが多いのが特徴で、通称名がこれほど浸透している札所は珍しいです。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 香川県三豊市山本町辻4209
  • 第66番からの距離: 第66番札所・雲辺寺から約10km(ロープウェイ下山後)。車で約20分、徒歩で約2時間半。山を下りて平野部を進みます。
  • 駐車場: あり(無料)。仁王門の近くに駐車場があります。
  • 次の札所へ: 第68番札所「神恵院」までは約9km。車で約20分、徒歩で約2時間。68番と69番は同じ境内にある珍しい霊場です。

まとめ:巨木が見守る「小松尾さん」

第67番札所・大興寺は、カヤの巨木と巨大な仁王像が印象的な、力強さと静けさを併せ持つお寺です。 雲辺寺の絶景から一転、里山の落ち着いた空気に包まれて、心穏やかに手を合わせてみてください。

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