【第73番札所 出釈迦寺】捨身ヶ嶽の伝説と天空の奥の院!大師が身を投げた聖地

< 光明トラベル トップページへ戻る
第73番札所 出釈迦寺の本堂と我拝師山
第73番札所 出釈迦寺:背後にそびえる我拝師山と、釈迦如来出現の伝説

第72番札所から坂道を登ること約500メートル。我拝師山(がはいしざん)の中腹から讃岐平野を見渡す絶景の地に、第73番札所・出釈迦寺(しゅっしゃかじ)があります。

ここは、幼き日の弘法大師(真魚=まお)が、「人々を救うためならこの身を捧げる」と断崖から身を投げ、釈迦如来と天女に救われたという衝撃的な伝説が残る場所。
「釈迦如来が出現した寺」という名の通り、奇跡と信仰が息づくパワースポットであり、奥の院からの眺めは四国霊場屈指の美しさを誇ります。

山号・院号 我拝師山 求聞持院(がはいしざん ぐもんじいん)
宗派 真言宗御室派
御本尊 釈迦如来(しゃかにょらい)
開基 弘法大師(空海)
御真言 ノウマク・サンマンダ・ボダナン・バク
御詠歌 迷(まよ)いぬる 三界(さんがい)しゅじょう 救(すく)わんと 尊(とうと)き山(やま)に 出(い)づる釈迦寺(しゃかでら) (意味:迷いの世界に生きる衆生を救おうとして、この尊い我拝師山に釈迦如来が現れてくださった)

73番札所・出釈迦寺の歴史と縁起

弘法大師が7歳の時(一説には12歳)、この我拝師山の山頂付近にある断崖絶壁(現在の奥の院・捨身ヶ嶽)に登り、こう誓願しました。
「私は将来、仏門に入り多くの人々を救いたい。もしこの願いが叶うなら釈迦如来よ現れたまえ。叶わぬならこの身を諸仏に捧げる」

そして谷底へ身を投げた瞬間、紫色の雲が湧き起こり、その中から釈迦如来と羽衣をまとった天女が現れ、大師を抱きとめました。
命を救われた大師は、後にこの山頂に登り、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)の像を刻んで安置し、お堂を建てました。「我、師(釈迦如来)を拝する山」として「我拝師山」と名付け、麓に「出釈迦寺」を建立しました。

境内の見どころ:絶景と学問の仏様

坂道を登りきった先にある境内からは、讃岐富士(飯野山)や瀬戸大橋まで見渡せる素晴らしい景色が広がっています。

1. 断崖絶壁の行場「奥の院・捨身ヶ嶽」

本堂からさらに山道を約50分登った山頂近くに、大師が身を投げた現場「捨身ヶ嶽禅定(しゃしんがたけぜんじょう)」があります。
断崖に張り付くように建つお堂からの眺めは、まさに天空の世界。古くから「行場」として知られ、現在も多くの参拝者がその奇跡の場所を目指して登山します(※足元には十分ご注意ください)。

2. 学業成就・ボケ封じ「求聞持大師」

本堂の横には、幼少期の弘法大師(真魚さま)と、虚空蔵菩薩を祀った「求聞持大師(ぐもんじだいし)」の像があります。
「虚空蔵求聞持法(記憶力を増大させる修行)」にちなみ、学業成就や合格祈願、そして物忘れ防止(ボケ封じ)にご利益があるとして、老若男女問わず多くの信仰を集めています。

3. 讃岐平野を一望する眺望

奥の院まで登らなくても、本堂前のテラスからは讃岐平野を一望する絶景を楽しむことができます。
おむすび型の山々が点在する香川県特有の風景を眺めながら、心地よい風に吹かれて一休みすれば、旅の疲れも吹き飛びます。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。出釈迦寺の御朱印には、釈迦如来を表す梵字(バク)と「本尊 釈迦如来」の文字が記されます。
大師の不退転の決意と、仏様の救いの奇跡が込められた、力強い御朱印です。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 香川県善通寺市吉原町1091
  • 第72番からの距離: 第72番札所・曼荼羅寺から約0.5km。車で約3分、徒歩で約10〜15分。曼荼羅寺から続く坂道を登ります。
  • 駐車場: あり(無料)。山門の下と、さらに上の本堂近くまで車で上がれる道がありますが、坂道が急なので運転には注意が必要です。
  • 次の札所へ: 第74番札所「甲山寺」までは約2.5km。車で約10分、徒歩で約40分。善通寺市街地方面へ下っていきます。

まとめ:命がけの誓いが生んだ奇跡の寺

第73番札所・出釈迦寺は、弘法大師の並々ならぬ覚悟と、仏様の慈悲を感じられる場所です。 捨身ヶ嶽を見上げ、自分の人生における「誓い」や「願い」を改めて見つめ直す。そんな深い祈りの時間を過ごすことができるでしょう。

    PAGE TOP