【第82番札所 根香寺】伝説の怪獣「牛鬼」が潜む森!紅葉のトンネルと千手観音

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第82番札所 根香寺の牛鬼像と紅葉の参道
第82番札所 根香寺:駐車場で出迎える伝説の怪獣「牛鬼」の像

第81番札所から五色台の山道を約5キロ。深い木々に覆われた青峰山(あおみねやま)の山中に、第82番札所・根香寺(ねごろじ)があります。

駐車場の脇に立つ、ユーモラスながらも少し怖い怪獣の像。これがこの地に伝わる伝説の怪物「牛鬼(うしおに)」です。
秋には参道が真っ赤な紅葉のトンネルとなり、四国霊場屈指の美しさを誇ります。智証大師(円珍)ゆかりの「木の根」の伝説を持つ、神秘と静寂の古刹をご案内します。

山号・院号 青峰山 千手院(あおみねざん せんじゅいん)
宗派 天台寺門宗
御本尊 千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)
開基 弘法大師(空海)、智証大師(円珍)
御真言 オン・バザラ・タラマ・キリク・ソワカ
御詠歌 宵(よい)の間の ふる雨(あめ)にこそ 濡(ぬ)れぬれと 木の間の露(つゆ)を たのむ根香寺(ねごろじ) (意味:宵の間に降る雨に濡れたとしても、木の間の露の恵み(仏の慈悲)を頼みにして、根香寺へ参ろう)

82番札所・根香寺の歴史と縁起

弘法大師がこの地を訪れ、五大明王を祀って「花蔵院」を建てたのが始まりです。
その後、大師の甥である智証大師(円珍)が訪れた際、この山の霊木(一説には桜の木)の切り株から芳香が漂っているのを見つけました。

円珍はその霊木で千手観音像を刻んで本尊とし、「根(切り株)が香る寺」という意味で「根香寺」と名付けました。
天台宗寺門派の開祖である円珍ゆかりの寺であるため、四国霊場では珍しい天台宗の寺院となっています。

境内の見どころ:牛鬼伝説と紅葉の美

鬱蒼とした森の中に石段が続き、まるで別世界に入り込んだような感覚になります。

1. 伝説の怪獣「牛鬼(うしおに)」

江戸時代の初め頃、この山には牛の頭に鬼の体をした怪獣「牛鬼」が住み着き、村人を食べて苦しめていました。
弓の名手・山田蔵人高清(やまだくらんどたかきよ)は、根香寺の本尊に願をかけ、見事に牛鬼を退治しました。彼はその角を切り取って寺に奉納し、菩提を弔いました。
その角は今も寺宝として保存されており(非公開)、駐車場の脇には迫力ある牛鬼のブロンズ像が立っています。魔除けのシンボルとして親しまれています。

2. 圧巻の「紅葉のトンネル」

根香寺は、香川県内でも有数の紅葉スポットです。
秋になると、仁王門から本堂へと続く石段の参道が、真っ赤なモミジで覆い尽くされ、息を呑むような美しさになります。新緑の季節も素晴らしく、四季折々の自然美を堪能できます。

3. 回廊式の珍しい伽藍

石段を登りきると、本堂、大師堂、そしてそれらを繋ぐ回廊が「コの字型」に配置された独特の伽藍が現れます。
回廊には万体観音と呼ばれる数多くの小さな観音像が安置されており、お堂の中を巡るような厳かな参拝体験ができます。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。根香寺の御朱印には、千手観音を表す梵字(キリーク)と「本尊 千手観世音」の文字が記されます。
魔を払う牛鬼の伝説にあやかり、厄除けのお守りを求める人も多くいます。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 香川県高松市中山町1506
  • 第81番からの距離: 第81番札所・白峯寺から約5km。車で約15分、徒歩で約1時間半。五色台の山上を移動するルートです。
  • 駐車場: あり(無料)。山門の前に駐車場があります。牛鬼の像もここにあります。
  • 次の札所へ: 第83番札所「一宮寺」までは約14km。山を下り、高松市の市街地へと向かいます。

まとめ:鬼気迫る伝説と自然美の寺

第82番札所・根香寺は、牛鬼の伝説という少し怖い物語と、それを包み込むような美しい自然が同居する不思議なお寺です。 森の空気を胸いっぱいに吸い込み、千手観音様の慈悲に触れれば、心の中の「鬼(迷い)」も消えていくことでしょう。

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