【第86番札所 志度寺】海女の伝説が眠る聖地!五重塔と重要文化財の本堂

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第86番札所 志度寺の五重塔と海女の墓
第86番札所 志度寺:志度湾の潮香る境内に建つ、五重塔と伝説の霊場

第85番札所・八栗寺から海沿いへ下り、さぬき市の志度湾に面した場所に第86番札所・志度寺(しどじ)があります。

ここは推古天皇の時代に開創された四国屈指の古刹。藤原氏の栄華と、我が子のために龍神から玉を奪い返した海女(あま)の哀しくも美しい伝説「海女の玉取り伝説」で知られています。
潮風を感じる広大な境内には、重要文化財の本堂や仁王門、そして天を突くような朱色の五重塔が立ち並び、巡礼の終盤を彩る荘厳な空気が漂っています。

山号・院号 補陀落山 観音院(ふだらくさん かんのんいん)
宗派 真言宗善通寺派
御本尊 十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんぜおんぼさつ)
開基 藤原不比等、園手姫(そのてひめ)
御真言 オン・マカ・キャロニキャ・ソワカ
御詠歌 いざさらば 今宵(こよい)はここに 志度寺(しどでら)の 祈(いの)る心(こころ)は 浄土(じょうど)なるらん (意味:さあ、今夜はこの志度寺に泊まろう。ここで一心に祈る心は、そのまま極楽浄土へ通じることだろう)

86番札所・志度寺の歴史と縁起

推古33年(625年)、凡八代(おおしやしろ)が海辺に流れ着いた霊木を祀ったのが始まりとされます。その後、藤原不比等(ふじわらのふひと)が、亡き妻・園手姫(海女)の菩提を弔うために堂宇を建立しました。

有名な「海女の玉取り伝説」では、不比等が失った家宝の「面向不背(めんこうふはい)の珠」を、一人の海女が自らの命と引き換えに龍神から奪い返したと伝えられています。その海女と不比等の間に生まれたのが後の藤原房前(ふささき)であり、彼は母の供養のために千基の石塔を建てたといいます。

境内の見どころ:伝説の史跡と建築美

広々とした境内は、重要文化財に指定された壮麗な建築物が点在しています。

1. 哀話が伝わる「海女の墓」

本堂の裏手には、伝説の海女を祀る「海女の墓(あまのはか)」があります。藤原房前が母のために建てたと言われる石塔が並び、今も多くの参拝者が手を合わせます。近くには、海女が玉を洗ったとされる「真珠島」も望め、物語の世界を身近に感じることができます。

2. 朱色のランドマーク「五重塔」

昭和50年に建立された高さ約33メートルの五重塔は、鮮やかな朱色が特徴。志度の町のどこからでも見えるシンボルとなっており、海の青と塔の赤のコントラストは、絶好の撮影スポットとなっています。

3. 重厚な「本堂」と「仁王門」

現在の本堂と仁王門は、江戸時代に高松藩主・松平氏によって再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。特に本堂の細やかな木組みや彫刻は見応えがあり、四国を代表する名建築の一つです。

御朱印・納経について

参拝後は納経所へ。志度寺の御朱印には、十一面観音を表す梵字(キャ)と「本尊 十一面観世音」の文字が記されます。
伝説にちなんだ「海女の玉取り」をモチーフにした授与品もあり、歴史ファンに人気です。

アクセス・駐車場・参拝案内

  • 所在地: 香川県さぬき市志度1102
  • 第85番からの距離: 第85番札所・八栗寺から約6.5km。車で約15分、徒歩で約1時間半。海沿いの平坦な道を進みます。
  • 公共交通機関: JR高徳線「志度駅」または琴電志度線「琴電志度駅」から徒歩約10分。
  • 駐車場: あり(無料)。境内の西側に広い駐車場があります。
  • 次の札所へ: 第87番札所「長尾寺」までは約7km。再び内陸部へ向かい、さぬき市の中心部へ進みます。

まとめ:海風にのせて祈る母の慈悲

第86番札所・志度寺は、海女の自己犠牲と子の孝心が交差する、心に響く物語を持つお寺です。 五重塔の美しさと海の静けさに癒やされながら、残る二つの札所へと向かう活力を養ってください。

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